第7章 約束（越前リョーマ＊夢）完結

「リョーマさ～ん！起きなさぁい」

…あ、夢・・か。何で今更こんな夢・・

俺がまだアメリカに居た時の夢
隣に住んでたハーフの女の子
同じ年だったから
よく遊んでた。いつも俺の側で
笑ってた・・　

引っ越して以来
一度も逢ってないし今何してるかも
知らないのに

この子とした約束だけは覚えてる・・
きっと向こうは忘れてるだろうな…
仕方ないけどね

奈々子さんの声で目を覚ました俺は
制服に着替えて下に下りる
並べられた洋風な朝食

「また・・パン？」　

「ＹＥＳ♪」

「おば様は洋食が好きだから(笑)」

ちぇ。俺は和食派なのに…

迎えに来てくれた桃先輩の
自転車の後ろに乗り、朝練に向かう

「オ～ス!越前!知ってるか?!
うちのクラスに
転校生が来るんだってよ～♪」

朝からテンションの高い堀尾が言った

「だから？」

「なんでも～帰国子女だって!
可愛い女の子だといいな～!」

「興味ないね。さっさと練習すれば?」

「なんだよ～つまんねぇ奴ぅ」

ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ不満そうにしてる堀尾
全く朝からよく喋る　疲れる・・

朝練が終わって教室に入っても
クラスの話題は転校生の事

何が楽しいんだか…
睡魔に襲われて机に顔を伏せる

「ｺﾗ～席に着け～
転校生を紹介します
さぁ、入ってきなさい」

先生の声に視線が集中する

『ハジメマシテ～♪
アメリカから来ました
布施 姫凪で～す
仲良くしてくださぁい☆』

甘えたような声が響く
ざわつく男子の
声からすると
そこそこ可愛いんだろう

それにしても
どっかで聞いた事がある

声と名前・・布施・・？