一夜の幻【夢専用✣ハイキュー!!✣弱ペダ✣テニプリ】
第6章 不思議オンナと俺の距離(切原赤也✴︎夢)完結
布施は一瞬俺を見たけど
スグ視線を友達に戻した。
授業開始のチャイム。
俺と布施は並んで席につく
…気まずい…
布施は俺を見ない。
…まぁ、当然だけど…。
「布施…あのさ…」
意を決して小声で名前を呼んだ
ビクッと肩が震えたが返事はない
「さっきの事…俺…」
言葉が続かない。
すると布施が口を開く。
『…気にしてないから。平気だし。』
もうあの笑顔はなかった。
目も見ない。
…ハハッ。見るなって言ったの
俺じゃん…。
いつも以上に授業は上の空。
どうすりゃ良いんだよ。
何も出来ないまんま放課後。
部室に向かう途中
布施を見つけた。
「おぃ!布施!」
後を追い腕を掴む。
『ん~?何かな?』
他の男子に向けるあの顔…。
沈黙が続く。
『ごめんね~それ
離してくんない?痛いんだ~…』
布施が俺の手を指差す。
「やだ…離したくねぇ…」
俺は力を込める。
布施の溜め息が聞こえた。
『我が儘なんだね~…見るなって
言ったの切原なのにさぁ…
これじゃ見えちゃうじゃん。』
無気力な声が耳に伝わる。
「あれは、その誤解で!
えっと…そんで…」
精一杯言葉を選ぶ、でも
俺のチンケなボキャブラリーじゃ
気の利いた台詞なんて
出てきやしない。
『…何を誤解したの?』
布施の声が少し
変わった気がして顔を上げると
布施が俺を見てる。