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Starlight Kiss【気象系BL小説】

第6章 連鎖


ーカズsideー


「今日は客少ねぇな…」


俺は休憩室で横になり、ゲームをしていた。


1回客を取った後、俺に指名は掛かってない。
ショウさんなんて今ので4回目。
さすが人気ナンバー1。


この店に来て、何かと世話を焼いてくれたのはショウさんだけで。
最初は…利用して潰してやろうと思ってたけど。
あの顔とあの性格にやられて…いつの間にか毒気抜かれて。
俺の信頼出来るただ1人の人になってしまった。


色んなショウさんを見て来た。
強いショウさんも。弱いショウさんも。


そんなショウさんがやっと…幸せになってくれた。
相手の男…ショウさん泣かせたりしたらぶっ飛ばす。


「ふぁ…」


ゲームの電源を切り、横になった瞬間、勢いよく扉が開き、ショウさんが戻って来た。


「びっくりした…え、ショウさん!?」


そのままの勢いで俺に抱き着いてくるショウさん。


翔「ぐすっ…ふっ、うっ…」


泣いてる…?


「ショウさんどうしたの」


客に酷い事された?
でも見た限り痣や傷がある訳でもない。
何よりそんな事でショウさんが泣いた事なんて無かった。


「ショウさん…どうしたの。泣いてちゃ分かんない」


ショウさんの背中を擦りながら抱き締めた。


翔「………さん…」


「ん?」


「ま…さん…」


「何?」


「昌宏…さん…」


「え…」


翔「ぐすっ…」


「………松岡…?」


俺に抱き着いたまま、ショウさんは頷いた。


「………寝たの?」


翔「………」


また無言で頷く。


「だよな…」


俺はショウさんの肩を掴み、顔を覗き込んだ。


翔「ぐすっ…」


泣き顔も綺麗だな…。
そんな事を思いながら涙を拭ってやる。


「ショウさん。仕事で寝たんでしょ?忘れな。何でここに来たのか分かんないけど…あいつはここに来てあんたを買ったんだ。他の客と同じ事したんだ。そしてあんたもいつもと同じ様に仕事したただけ。もうすぐ時間だ。帰ったらあんたがぞっこんになってる恋人との愛の巣に帰るんだよ」


翔「………仕事…」


「そう。仕事で寝たの。ショウさんの恋人の名前は何?」


翔「………相葉雅紀…」


その名前を口にすると、ショウさんは少しずつ冷静を取り戻した様に見えた。
俺はいつまでもショウさんの背中を擦っていた。
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