第1章 出逢い
ーショウsideー
俺の客は企業のトップや政治家、芸能人なんかが殆どだ。
そういう人達にとってスキャンダルはご法度。
『娼館に通って男娼を買ってる』なんて知られたら後々面倒くさい。
ここはそういう人達の為の専用の裏口がある。
男「じゃあなショウ。また来るよ」
「うん」
髪を撫でた後、扉を開き店を後にした。
「ありがとうございまーす…」
ボーイ「ショウさんお疲れ様です」
ドアマンのボーイに声を掛けられる。
「お疲れ」
ボーイ「国分様が来られてますよ」
「え?」
ボーイ「ショウさんまた捕まらなかったって残念がってました。代わりにカズ指名してましたけど」
「そっか…じゃあ待って挨拶した方が良いかな。シャワー浴びて来る」
ボーイ「はい、分かりました」
俺は伸びをしながらシャワールームへ向かった。