第4章 ショウの秘密
「………え?」
食事を食べ終え、お茶を飲んでいた俺に放った雅紀の一言。
「俺…ごめん…聞き間違いかな…今…『一緒に住もう』って…」
雅紀「聞き間違いじゃない。そう言ったから」
溢しそうになったお茶を雅紀が支えた。
「俺達…だって…」
雅紀「分かってる。早すぎると思う。でも聞いて?」
雅紀が手を伸ばし、俺の両手を握った。
雅紀「君を支えたいんだ。力になりたい。俺を頼って欲しい。仕事を辞めろとは言わない。ただ…一日でも早くお金貯まる様に…生活は俺が支えたい。駄目かな?」
「雅紀…」
雅紀「今はそんなに広い部屋じゃないけど…いつか、舞ちゃんが元気になったら3人で暮らせる様に俺も仕事頑張るから…その時はもっと広い家で一緒に暮らそう。だから一生…俺の側に居て?」
言葉に詰まる。
「何か…それってプロポーズみたい…」
雅紀の言葉が嬉しくて。
泣きそうになるのを必死にこらえた。
雅紀「そう思ってくれても構わないよ。きっと翔が最後の人だから」
「もう…!雅紀の馬鹿」
我慢してた涙が一気に溢れる。
雅紀「翔も…俺の事最後の人にしてくれる?」
「っっ、当たり前だよ…一生雅紀の側に居たい…」
雅紀「じゃあ…一緒に暮らそう」
「うん…。よろしくお願いします」
雅紀に抱き締められ、背中に手を回す。
「雅紀…大好き…」
雅紀「俺も大好きだよ」
少し身体を離し、キスをする。
あったかい…。
宙に浮いた様な、ふわふわした感覚になる。
これが…愛されてるって事?
「ん…あ、雅紀…!」
そのまま布団に押し倒される。
雅紀「翔…もう一回…駄目?」
「え、雅紀…仕事でしょ?」
雅紀「んふふ♪コンビニ行ってる時会社に電話して有給取った」
「よ、用意周到…」
雅紀「駄目?」
子供みたいな顔で首を傾げる雅紀。
その可愛い表情にもキュンとなってしまった。
「………いいよ。来て?」
俺達は身体を重ね、二度目の情事に身を投じた。