第24章 番外編『大切な妹』
ー翔sideー
雅紀「懐かしい…」
隣に立つ雅紀がポツリと呟いた。
「俺も…懐かしいな…」
目の前にそびえるそのビルを並んで眺めた。
雅紀「翔俺の会社来た事あったっけ?」
「あったじゃん一度。ほら…舞の病院で逢った後…」
雅紀「あぁー。俺が付け回したって誤解された後ね。ここに来て謝ってくれたなぁ」
今となっては懐かしい思い出に…俺も雅紀も顔が綻んだ。
まだ恋が始まる前の…俺達の思い出。
「本当に酷かったね俺」
雅紀「まぁ…正直すげームカついた」
笑いながら雅紀が俺の手を取り、ビルへと入って行った。
雅紀「でもあれが無ければさ…俺達今こうしてないかもしれないし」
「うん…」
受け付けで名前を言うと…暫くして懐かしい顔がやって来る。
国分「相葉!翔!」
雅紀「太一先輩!」
「太一さんお久し振りです」
国分「急に東京来るって言うからびっくりしたぞ。つーか飯食うの明日だろ?」
雅紀「すみません。早く着いちゃったんでついでに」
国分「ついでかよ俺は」
雅紀「あ、すみません…」
国分「ははっ、相変わらずだなぁお前は」
笑いながら歩く太一さんの後ろを歩きながら…俺達は近くのカフェへと入って行った。