第23章 番外編『兄ちゃんのお嫁さん』
「なぁ翔くん」
翔「何?」
夕食後、テレビを見ながらまったりとくつろいでいる最中、俺は切り出した。
「あのさぁ…唐突なんだけど」
翔「ん?」
「………兄ちゃんのどこがいいの?」
翔「え?どうしたの急に」
「いや…家族って客観的に見れないじゃん?だから…どうなのかなって。兄ちゃん優しいけど頼りないっつーか…優し過ぎるから…」
翔「………確かに…」
翔くんが微笑みながらコーヒーカップをテーブルに置いた。
翔「でも俺は…あんなに男らしい人…他に知らないよ」
「………マジで?」
翔「雅紀は…俺の駄目なとこも全部受け入れてくれた。受け入れてくれた上で…プロポーズしてくれたんだ」
「………」
翔「俺…雅紀と付き合ってる時…昔付き合ってた人と…過ち犯したんだ。それでも雅紀は…俺を…受け入れてくれた」
「兄ちゃんが…」
翔「確かに普段はおっとりしてるし…天然なとこあるし…直ぐにヤキモチやくし…でも…それを引いて有り余る程の…いい男なんだよ。相葉雅紀は」
そう話す翔くんは…とてもいい顔をしてた。
翔「本当は俺の方がベタ惚れなんだ」
兄ちゃん…格好いいなぁ。
そんな事を思ってると…玄関が開く音がする。
翔「帰って来た」
パタパタと玄関に向かう翔くん。
俺はその姿をジッと見ていた。