第10章 対面
ー翔sideー
扉を開くとそこに居たのは…俺の愛してる人と…かつて愛した人。
俺は…半ばパニックで言葉が出なかった。
松岡「翔…逢いたかったよ」
雅紀「え?俺…名前言ったっけ?」
「………」
雅紀も…状況がよく飲み込めなくてキョトンとしていた。
松岡「相葉さんすみません。薄々…感付いてはいたんですが…貴方の恋人が…翔だったなんて…」
「止めて…昌宏さん止めてよ…」
雅紀「昌宏さん…?」
松岡「相葉さん…すみません。貴方の事は…好きです。でも…翔だけは…譲れない」
「昌宏さん!」
雅紀「え…?」
俺は昌宏さんの腕を掴み、引っ張った。
「俺の気持ちは話しただろ!もう帰ってよ…!」
松岡「じゃあ何であの日俺に抱かれたんだ」
「………それは…」
雅紀「抱か…れた…?」
「雅紀…お願い聞かないで…」
松岡「相葉さん…俺は…翔を愛してます。この8年…ずっと愛してた。理不尽な事だとは分かってます。でも…翔を返してもらいたい」
雅紀「………松岡さんの…愛してる人って…」
松岡「翔です」
雅紀「………」
松岡「宣戦布告です。相葉さん。俺は…翔を取り返します」
「昌宏さん!」
松岡「………お邪魔しました。翔、また…連絡するから」
そう言い残し、昌宏さんは出て行った。
雅紀「翔…どういう事…?抱かれた、って…」
「雅紀…俺…」
俺は覚悟を決め、雅紀の前に立った。