第9章 tragic love②
ー翔sideー
昌宏さんから連絡があったのは喧嘩をして2ヶ月近く経った頃だった。
俺は仕事を終え、尻尾を振った犬の様に昌宏さんのマンションへと向かった。
松岡「久し振り」
「うん」
ぎこちない挨拶をして、俺は昌宏さんの家に上がった。
するとリビングにたどり着くまでの廊下で…後ろから昌宏さんに抱き締められた。
「昌宏さん…?」
松岡「………ごめんな…翔…」
辛そうな悲しそうな声を出しながら…昌宏さんは首筋に顔を埋めてきた。
「俺も…ごめんなさい…」
松岡「………ごめん…翔…」
「………昌宏さん…?」
何度も何度もごめんと呟きながら俺を正面から抱き締め直す。
「………昌宏さん…そんなに謝らないで…」
するとそのまま昌宏さんに抱えられ、そのまま寝室に移動した。
「あ、ちょっ…」
ベッドに投げ出され、服を脱がされる。
いつも余裕の昌宏さんが…焦ってる様な気がした。
「ん…」
噛み付く様なキスが降ってくる。
昌宏さんらしくない行動が気になったけど…でも…こうして俺を抱いてくれる。
それだけで嬉しい俺は…昌宏さんに身を委ねた。