第1章 *
「…、起きて。」
「…ん、…あれ、寝て、た?」
「うん、ぐっすり。」
「あはは、ごめんね。」
「いいよ。可愛い寝顔見れたしな。」
智にしては珍しい台詞に顔に熱が集まった。
やば、あたし今顔赤いかも。
「、えと、あ!絵は?」
「描けたよ。でも、見せるのは後でね。」
「え?」
「先にを食べたい。」
彼にひょいっと抱っこされる。
食べたいって、そういう意味だよね…!
かあっと更に顔が熱くなる。体も、少し熱い気がする。まあでも久しぶりだもん、ね。
私も、智を直に感じたい。
あの不思議と落ち着く沈黙も好きだけど、こうして智と触れ合うのも好きだもの。
「、好きだよ。」
「私も、智が好き。」
彼がそこにいてくれるだけで
幸せになれるんです
終わり