第18章 ばーんがーいへーん 里帰り
早いものであのドタバタ出産から六ヶ月が経とうとしている。
私達は産まれてきた女の子に
『恵茉~えま~』
と名付けた。
小さかった恵茉は今じゃ、ぷくぷくに育ってずーっと触っていられるくらい可愛い。
よく泣いてよく笑って、大変なこともあるけど黒尾さんに支えて貰って何とか過ごせるようになってきた。
黒尾「えまたーん!今日も可愛いでちゅね~!」
アバババ➰っと恵茉を赤ちゃん言葉であやしてる黒尾さんを見ると…普通にウケる。
『あ、鉄朗さん。あっちに行く日決まったんですけど。』
黒尾「おーいつになった?」
『木曜日くらいから一週間』
黒尾「はぁ~寂しいなぁ。俺も行きてぇけど無理だしな~」
『1人で大丈夫ですか?』
黒尾「それは大丈夫だけどな~まぁお前の親も恵茉に会いたいだろうしよ」
烏野の連中にも可愛がってもらえよ~!と恵茉にぐりぐり頬ずりをしてる。
今回の里帰りの予定に烏野のみんなと会う予定も入ってて。
みんな集まれる訳じゃないけどお祝いパーティーを開いてくれるらしい。
『寂しかったら家に誰か呼んでいいですからね』
黒尾「呼ばねーよ。飲みには行くかもしんねぇけど」
『私達が居ない時くらい羽伸ばしてくださいね』
黒尾「何言ってんだよ。窮屈に思った事なんてねーよ」
そうは言っても、恵茉が産まれてから飲みに行くのはすごく減った。
ありがたいことだけどたまにはいいんじゃないかと思う。
黒尾「俺の事はいいから、楽しんでこいよ~」
『はい。』
平気なふりしててもきっと寂しいはず。
スマホをタップしてある人達にメッセージを送る
ピロリン
おお!任せとけ!
ピロリン
予定が合えばそうするよ
ピロリン
嫌ですよ黒尾さんの子守なんて。
『…プッ』
黒尾「ん?どした?」
『いえ、何でもないです』
確かに子守っちゃ子守か(笑)