第8章 8本目
一旦 休憩。
『ねぇ日向。今の試合どうだった?』
日向「俺、止められてばっかで悔しいです」
『そうだね。悔しいね。けど焦り過ぎ』
日向「けど!影山だって成長してる!みんなも!俺だけ...何も出来てない!」
『だよねーでもさ1回落ち着いたら?試合中は冷静で居なきゃいけないよ』
日向「そう...ですけど...」
______あんまりやりたくなかったけど...
『 日向、靴貸してsize変わらないでしょ』
日向「え?あ、なんで?」
『ちょっとそこで見てて』
そして皆を見る。
『すみませんちょっと私も入れてやってもらえませんか』
すると皆がビックリする。
黒尾「え?バレー出来るの?」
木兔「ヘイヘイヘーイ!やろうぜやろうぜ~!」
赤葦「いやでも女子ですし危ないですよ」
月島「そうですよ一応女子でしょ。“一応”」
『一応ってなんだ。まぁ無理のない程度にがんばりますんでお願いします。』
リエーフ「ボール当たったらどうしましょう...」
黒尾「まぁ俺らも気をつけるから、やろうぜ」
『ありがとうございます。』
そう言うとジャージを脱いで入念にストレッチをする。肩の少し上まである髪を纏めてコートに入る。
『日向、よく見てね。』
日向 「え...ハイ。」
木兔さんのサーブから始まり月島が拾って黒尾がトスを上げリエーフのスパイク。
____ バァン
リエーフ (ヤバイ!ユキノ先輩にいった!)
赤葦 「っ!橘さん!」
木兔 「ユキノ!」
____ドパァ―ン!
黒尾「え、マジか上がったよ...」
『赤葦くん私にあげて』
赤葦「え?あ、ハイ」
そして上がったトスをキレイにコートに打ち落とす。
____ダァン...コロコロコロ...
体育館が静まり返る。固まって誰も動かない。
日向「...い、今の...すげー小さな巨人みたい...だった...」