第12章 女の子は甘いものがお好き(十四松)
【十四松】
僕は我が儘な人間だ。
好きな人が二人いる。
一人は○○ちゃん。
もう一人は、
あかねちゃん。
サラサラの三つ編みと明るく優しい笑顔が素敵で。
ただ、フラれちゃったんだ。
だけど、約束した。
『また会おう』って。
なのに、
何で…○○ちゃんを好きになったんだろう……////
○○『十四松君』
あかね『十四松君』
二人の声が重なって聞こえる。
十四松「どうしたの、○○ちゃん?」
そうだった。今は○○ちゃんと街へ出掛けてたんだ。
「いや…ボーッとしてたから……風邪引いてる?」
十四松「いや、俺はいつでもハッスルマッスルでございま―す!」
「ふふっ、そう?」
優しく笑う○○ちゃんが、どうしてもあかねちゃんに見えてしまう。
顔や性格は全然似てないのに、どうしてだろう。
俺は○○ちゃんを抱き締めた。
「十四松君…?」
十四松「○○ちゃん…お腹空いたな、何か食べよ?」
俺は二人を重ねているなんてバレたくなくてお腹が空いたって誤魔化した。
「そっか、何食べる?」
十四松「スイーツぅ!!!」
「十四松君、甘党だからね~」
十四松「ういっ!甘いもの大好き!!」
僕らは、あの日行ったカフェへ足を運んだ。