第10章 いつになったら気づいてくれる?(一松)
【○○】
~♪
あ、メール…
部屋で寝転がっている所にメールがなった。
今日はだらだらするんだから、仕事とかのメールは止して欲しいのに。
手を伸ばして、スマホを取りだし、確認した。
「一松君……?」
メールは、一松君からだった。
“すまほかったばっかりでつかいかたわからないとりあえずおくった”
スマホ買ったんだ、一松君。
平仮名で書かれた、可愛いメール。
そう言えば一松君は機械音痴で、パソコンを使う時もトド松君達に教えてもらわなきゃ出来なかった。
その一松君がここまでメールを一人で送れたのは、奇跡だ。
私はすぐさま返信した。
“一人でメールできたの?凄いね!そう言えば今日暇?遊びにいかない?”
……はっ!!
なぜ送った!?私!!
まるでデートに誘うみたいじゃん!!
恥ずかしいよぉ……////
“絶対行く!11時に迎えに行くね、○○。(^-^)”
え……
一松君から返信が来た。
ただこの文体は、絶対に彼じゃないだろう。
さっきまで平仮名しかなかったメールが突然顔文字付きになるわけないから。
きっと誰かが一松君のスマホを弄って返信したな。そんな想像ができた。
「ふふっ」
なんかそんなことを考えてると笑えて来た。
今は……10時半か…
出掛けるんだから着替えよ…………