第4章 オムライス(カラ松)
【○○】
「う~~~っ寒い」
誰もいない、つまり独り言だ。
寒いと言うのも無理はない。
今は雪。つまり0℃以下の気温、氷点下。
死ぬわ、これ。
あ~、家に帰ってこたつにストーブに温かいスープ…。
あ、録画してた刑事ドラマ見よ。
マンションに着き、エレベーターに乗ろうとした、その時____
「キャッ!!」
急に右腕を引かれ、私はそのまま尻餅をついた。
私は痛いと言う暇もないままその場で口を抑えられた。
「んッ…ングッ……!」
息が苦しい。鼻で息をするのがやっとのことだった。
誰なの……!?
「○○、ずっと会いたかった。」
「!?」
その声…まさか……!?
この声の主は私の学生時代のクラスメイトだった奴だ。
私が彼に告白された時、断ったあの日から彼にストーカー行為をされていた。
奴から逃げるために、此処に引っ越して来たのに、また見つかるなんて……!?
「この前言ったよなぁ?お前は俺のモノ、逃げてもムダって…な?」
「ひっ………!」
怖い、
誰か助けて!
お父さん、お母さん、
松野君……………