第18章 飴色の夕日(年中松)
【○○】
私達三人は、色々お土産屋さんを回ってきた。
綺麗な飴細工に可愛いおもちゃ、お菓子にご当地キャラの文房具も。
そして、楽しい時間はあっという間に過ぎ、空には夕焼けが射していた。
飴色の甘い夕日。
チョロ松「もう夕方…そろそろ帰る?」
そこで私は目の前の綺麗な店が目に止まった。
「! 二人とも、見て!」
一松「 ん?何○○…」
そこにあったのは、キラキラ夕焼けに反射された、ストラップだった。
「きれー…」
チョロ松「○○ちゃん、買うの?」
「うんっ!お揃いで買おう!」
一松「(お揃い…!?)」
チョロ松「(○○ちゃんと…!?)」
年中『わかった!』
そこにあった色は、10色だった。
赤、青、緑、紫、黄、桃、橙、白、黒、茶……
まぁ、二人が選ぶのはだいたい分かってるけど……
チョロ松「緑」
一松「紫」
二人はほぼ同時に言った。
…まぁ分かってたよ。
一松「○○は何色にする?」
「………オレンジにしよっかな?」
今ある夕焼けと、同じ色にしたかった。
ところが、
「あっ……お金………」
七人分買うお金がなかったのだ。
いや、あるはあるんだけど、まだ二日目だし、これからの事を考えると七人分買うのは難しかった。
チョロ松「どうしようか……?」
かと言って、ここでしか売ってないストラップを逃す訳にはいかない。
ここは…………
「三人だけの秘密、って…ダメかな?」
私が言った瞬間、二人はフリーズした。
…え。
「ダ…ダメ……?」
一松「…ぃぃょ……」
チョロ松「ぃぃ…全然いいよ!」
「そ、そう?アリガト」
こうして私たちは、三人だけの秘密で、お揃いのストラップを買いました。