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Side by Side  【気象系BL小説】

第31章 This Night




前の仕事が思ったよりもスムーズに終わったから少し早めに着いた局の楽屋。

案の定、楽屋には誰もいなくて時計を見ながらみんなの到着時間を予想しつつ、今度のイベントの台本を眺める。


大阪の前日だよなぁ、和の誕生日。

今年はどうやって祝おうか考えるとなんだか楽しくなってるから不思議だ。

まぁ、当たり前か?

家族よりも長くいるわけだし、ましてや俺たちは…。

そんなことを思ってるとドアの外が賑やかになる。

誰が来たんだろう?

あれは…智さんの声…とマネージャーか?

ドアが開きかけて声が更にクリアーになる。


「いや、
 だから仕方ないじゃないですか?

 この日しかないって
 向こうが言ってるわけだし…」


「だーかーらー、
 その日は困るって言ってんじゃん?
 
 それを調整するのが
 マネの仕事じゃないの?」


珍しい…リーダーがごねてる。

扉が完全に開いて更に大きくなる声。

「いや、
 だからどうやっても無理ですって。
 ここは諦めてくださいよ?」


「簡単に…言うなよ…」


「あっ、松本さん、
 おはようございます!」


俺に気がついたマネージャーが声をかけてくる。


「おはよう。
 智さんもおはよう。
 今日は早いじゃん?」


俺の顔を見て助けを求めるような顔のマネージャーに苦笑しながら智さんに声をかけた。


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