• テキストサイズ

Side by Side  【気象系BL小説】

第5章 幸せのカタチ


「ありえない未来を仮定して

 泣いてどうするの?

 なにがそんなに不安なの?

 そんな仮定の未来より

 今の方が大事でしょ?

 あのさ、確かにね最初はさ

 消極的選択だったかもしれないけど…

 でも、あのとき俺たちは選んだんだよ、

 【嵐】を…
 
 俺は【嵐】になったこと、

 後悔してないよ

 それで一般的な幸せを味わえなくても

 それ以上の幸せを手にできてるから…

 だから子どもなんていらない
 
 結婚なんてどうでもいい

 智くんがいれば

 それだけでいいんだよ」


抱きしめる腕に力を入れる。

そうでもしないと…

貴方がいなくなってしまいそうだったから。


「それじゃ…だめかな?」


俺の声にちょっと自信がなかったのは…

やっぱり怖いから。

もしも俺が思ってる答えと違うものを

聞くのが怖いから。


「本当に僕でいいの?」


貴方の声がいつもよりも頼りなげなのは…

貴方も不安だから?


「智くんがいい…」


俺の背中に回る腕に力がこもる。

それが貴方の答えだよね?

これからも一緒に歩いていこう?

きっとこれからも色々あると思うけど…。

結婚がゴールじゃない、

子どもを得ることがゴールじゃない。

だって見てよ、この話でもそうじゃん?

《結婚=幸せ》じゃないよ。

《父親になる=幸せ》じゃないよ。

俺たちだけが、俺たちだから、

掴める幸せを…探していこうよ。


「愛してるよ、智くん」


「愛してるよ、翔くん」


触れ合う体温が伝えるリアル。

この熱こそが真実。

俺はいつも傍にあるこの熱を

信じて歩いていくよ。

一緒に行こうよ、未来へ。
/ 422ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp