第22章 特別短編 愛してるよっ
「じゃあ…いつもみたいにする…?」
病院で…夜中こっそり、いつもしてたみたいに…
「ん…智、脱いで…?」
「うん…」
ごそごそとスエットを脱ぐと、潤の手伝いをする。
「あ…智…」
「ん…?」
「もうここ病院じゃないから…裸でしようよ…」
「え…まじで?」
「ほら…こっち、来て…」
潤が起き上がって俺を引き寄せた。
Tシャツの裾を持たれて、そのまま脱がされた。
「智…」
ちゅっと肩にキスされて、鳥肌が立った。
「潤も…脱いで…?」
俺も潤のトレーナーに手を掛けて、脱がせた。
初めて、全裸で抱き合う。
お風呂とか、ヘルパーさんにお願いしてたから…
ほんとにこうやって抱き合うのは、初めてだった。
「あー…ちくしょう…長かったなぁ…」
「え…?」
「ずっとこうやって智と抱き合いたかった…」
病院じゃ…いつ誰が来るかわからないから…
裸で触り合うことはできなかった。
一年近く入院してたから、潤すごい我慢してたんだなあ…
そういえばこいつは、凄くスケベだった気がする…
「もう…潤のばか…」
「なんだよ。いいだろ?浸らせろよ…」
「いいよ…」
潤の背中に手を回して、ぎゅっと抱きつくと本当に気持ちよかった。