第6章 Piece of My Heart
和也が鎮まるまで、じっとそのままの姿勢で待つ。
次第に力を失って、和也は俺の腕に体重を預けて行く。
「いっちゃやです…」
そうつぶやくと、ぱたりと腕がベッドに落ちた。
虚ろな目で、俺を見上げる。
その目には、俺は映っていない。
何を見てるんだ?その目は。
じっと見ていると、和也が顔を近づけてきて、俺の唇に触れた。
じわっと熱を持ってくるのがわかった。
和也の口から吐息が漏れる頃、俺は和也をベッドに寝かせた。
そのまま和也の身体を丹念に舐めた。
どこにもいかないよ
愛してるよ
そう思いながら。
そこに触れた時、和也の身体が震えた。
そこは固くて。
たくさん、あの時傷ついたということを思い出した。
躊躇して指をひこうとしたら、和也に押さえこまれた。
「さわって…」
どうしていいかわからず、そこにそっと触れる。
回りをほぐしていくように撫でていると、和也の口から明らかに今までとは違う吐息が聞こえた。
どうしよう。
どうやったら苦痛なくここをほぐせる?
ようやく俺は、和也と最初に身体を重ねた日を思い出した。