第2章 One Good Man
しょうさんがぼくのかおをしょうどくしてくれています。
「いたい…」
「がまんしろ」
ちょっとこわいかおをしました。
ぼくのきずをグリグリとわたでこすります。
「いたい…」
もう一回いったら、やめてくれました。
「ま、こんなもんだろ…」
そのあと、手をとりました。
ここはにゅうねんにしょうどくされました。
血がいっぱいでたからです。
ほうたいをまかれました。
「いいか、かずなりくん。これはしばらく取っちゃダメだぞ?」
「はぁい。わかりました」
そうへんじをすると、しょうさんはわらいました。
とてもかっこいいえがおです。
ぼくはかおがあかくなりました。
「かおがあついです」
そういうと、しょうさんはおでこに手をあてました。
「熱はないみたいだけどな…」
くびをかしげると、ぼくのほっぺたを手でつつみました。
あったかい手です…
「きもちいい…」
そういうと、こんどはしょうさんのかおがあかくなりました。
「そういうことは、あんまり言っちゃだめだぞ…」
「なんでですか?」
「なんでも」
そういうと、しょうさんはおこったみたいにきゅうきゅうばこをかたづけました。