• テキストサイズ

ROSE【気象系BL小説】

第19章 Get It While You Can


数日は群馬で潜伏した。
連絡を取り合った幹部から、あのコロシについては蛇頭とドラゴンがかぶることになったようだと連絡があった。

俺のことは、とりあえずバレてない。
組からも特別な沙汰はないから、とりあえず戻るよう指示された。

東京に戻って、ヤサに入るとテレビを付けた。
もう随分、日本の番組なんか見てなかった。

「引っ越すかな…」

生きたガオを見たのは、ここが最後だった。
なんであの時、避けられなかったのか…

ガオだったらやりそうなことなのにな。

暫くテレビをつけっぱなしにして、溜まっていた郵便物を眺めていた。

ふと、テレビから聴いたことがある名前が聞こえてきた。

『人気グループavidのメンバー…』

思わず顔を上げた。

ガオが死んだことは、もう報道された。
ニュースにも最近はなっていなかった。

もしかして、榎本のことがバレた?

そう思ってテレビに釘付けになった。

『ショウこと、櫻井翔さんがアメリカで死亡していたことがわかりました』

無機質な女性アナウンサーの声。
まるで機械が喋ってるみたいだ。

「え…?なんで…?なんで…翔が…?」

榎本を殺ったのは、翔じゃなかった。
小出社長が止めを差したのだと…

そう聴いたのは、榎本が死んだ夜。


「なにが…あった…」

/ 420ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp