• テキストサイズ

ROSE【気象系BL小説】

第11章 Tell Mama


「初めまして。小原といいます」


びっくりするくらい、綺麗な顔をした男が目の前に座っていた。


その男は、小原裕貴と言った。


小出さんが雇っている探偵?


調査屋?っていうのかな…


看板出して仕事してるわけじゃないけど、その道には通じてるので、小出さんは重宝してるらしい。


「和也くんは、僕も4年も調査してますから、他人事じゃなくって…」


屈託なく笑っているけど、その目は凄く用心深い。


コイツはかなりクセモノだ。


「今回、場所が場所なんで、僕が直接出向けなくて、中東人を雇っています」


「まあ、そうでしょうね…政情不安定だし…」


「いえ…そうじゃないんです…俺のこの顔がいけないんです…」


「は?」


「どうも僕、中東の人に好かれるみたくて、男に襲われるんです」


ケロっとして言っているが、襲われたことあんの…?


「あ、何回か襲われました」


またケロっとして凄いことを言った。


「だから、すいません。今回は僕、行けないんです」


「は、あ…」


「その代わり、報告はきっちりさせていただきますんで…」


そう言って小原はまた笑った。


「あ、櫻井さんも、気をつけたほうがいい」


「へ?」


「中東の男の人が、鳴かせたいと思う顔してる」


シレっとそんなことを言った。
/ 420ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp