第15章 パープル
「気持ちいいですね」
あたしと浩史さんは海に来ていた
神「でもやっぱり寒いね」
「11月ですからね」
「でもいきなり海に行こうとかどうしたんですか」
神「いや、あの」
口篭る浩史さん
でもあたしは実は理由を知っている
先ほど鈴村さんからメールで
"浩史が海に誘ったのは君が行きたいって言ってたって俺が伝えたから"
「本当に素直じゃないな」
神「え」
怪訝そうに見る
「鈴村さんに聞きましたよ」
なんて言うと赤くなる顔
神「鈴何勝手に」
「でもありがとうございました。海なんて何年ぶりだろ」
あたしの隣に立つと
神「じゃあ来年も来よう」