第20章 飼育担当、相葉です!
「ほんと、申し訳ないっす…」
もうこうなったら全力で謝罪するしか…
「あのね〜、相葉君? 俺は君を責めてる訳じゃないんだよ? 動物にとって愛されることはとてもうれしいことだし…。でもねぇ?」
園長の手がオレの肩をポンと叩いた。
「アレじゃあ、ちょっと園舎には置いとけないんだよね?」
園長が顎をしゃくる。
オレは園長の顎が指し示した方向に視線を向けた。
干草のベッドで横たわる…
????????
…………人?
えっ、えぇぇぇっ!?
「な、な、な、なんで? どういうこと?」
一人焦るオレに、園長がニヤリと口の端を上げて見せた。
「アイツはねぇ、人間になったの。君の…ほら、白いの飲んだからさ…」
はぁ?
意味わかんないし!
その時干草の上でモソモソと動き出す、人…
「ふぁ〜ぁ…。良く寝た♪」
人間の言葉喋ってるよ?
「あ、相葉さん♥ うふ、ボク、ショウだよ」
ショウって…
オレはウサギのショウしか知らないけど…?
でも良く見ると…
このクリクリおめ目はショウの目で…
この撫で気味の肩だってショウっぽいし…
「あの〜君はもしかしてウサギのショウなのかな?」
「うふ、そうだよ? 相葉さん、これからもボクを飼育してね」
いやいや、ウィンクされても…
「ま、そういうことだから。後は頼むよ」
「え、園長〜?」
それからオレのウサギの飼育をする日々が始まった。
そう、オレは飼育担当の相葉です。
よろしくぅ!