第17章 介護ってなあに？

M｢ところで俺らは何をすればいいんでしょうか？　資格？とかも持ってないし…」

確かにね？
資格を持たない俺達に出来ることって、あるんだろうか？

A｢えっ、お年寄りのお世話するのに、資格なんているの？」

N｢お前そんなことも知らないのかよ？」

はは…
俺も当然知ってるもんだと思ってたよ。

愛｢介護をする上で、介護資格は必要です。勿論資格にも色々ありますが…例えば”ホームヘルパー資格”って耳にされたことありませんか？」

O｢あ、聞いたことある。”級”があるんでしょ？」

愛｢そうです。一般的には”２級”を持っていれば、何かと有利にはなるんですが、他にも”介護福祉士”…それから”ケアマネージャー”と言って介護支援の専門の資格なんかもあるんですよ？」

A｢へぇ～、じゃあさ、ここで働いてる人達って、皆介護のプロってことだね」

愛｢”プロ”だなんて、大袈裟ですけど。ここの職員は皆それぞれ介護資格を持った者ばかりです。
だって考えてもみて下さい？　なんの資格も持たない職員ばかりの施設に、大事なご家族預けたいと思いますか？」

山田さんの言う通りだ。
確かに素人ばかりの施設に、大事な家族を、しかも高額な利用料を払ってまで預けたいとは、誰も思わないだろう。

N｢だったら家で介護するのと同じになっちゃいますよね？」

在宅で介護するには限度があるから、こういった施設に泣く泣く入所させる、ってことだってあるわけだからね。