第16章 ♥DVDレンタルしてどうするの?
驚いたことに二人は”妻帯者”らしい。
ってことはやはり、この二人は至って普通の関係ということになるわけだ。
なんとも拍子抜けした気分である。
さて、仕事に戻るとするか…
「ところでさ、アレ、ちゃんと着けてんの?」
アレ?
アレとはなんだ、アレとは?
「あぁ、アレか…。ちゃんと着けてるよ…」
「確かめてもいい?」
「どうぞ?」
翔さんの手が潤の尻の割れ目を、ツツーっと撫でる。
「ちゃんと着けてるみたいだね」
だ~か~ら~、”アレ”とは何だ!
「けっこうキツかった?」
「うん。二日が限界だね」
二日と言えば、単純に考えて48時間。
おい、潤よ…
君はなにを48時間も着けていたのだ?
私に分かるように説明をしてくれないだろうか?
「でもコレ試作品なんでしょ?」
櫻井君、君は一体何を作っているんだ?
私にはこの二人組、全く持って”謎”でしかない。
「そっか…。で、フィット感は? なるべく実物に近い形と触感で作ってみたんだけど」
「それは完璧。”生”っぽくて、俺は好きだよ?」
”生”と言えば…”生子”…
”生子”=Namako?
いやいや、そんな冗談を言っている場合じゃない。
どうやら”アレ”は、潤の体内にあるらしい。
しかも、私が想像するに、潤の尻にあることは間違いない。
これは是が非でも”アレ”の正体を確かめねば…