第11章 Dream House feat.「こたつ de ×××」
本格的な夏の訪れを前に、僕達はあの“海の見える家”にやって来た。
僕達、と言っても僕と翔君だけなんだけどね。
他のメンバーはスケジュールの都合で明日しか来れないんだ。
ここだけの話なんだけど、翔君が僕のスケジュールに合わせてくれたみたいなんだ。
今年の夏は、すれ違いになることが多くなるから…
僕は連ドラの撮影が終われば、来年公開予定の映画のために身体造りに励まなきゃいけないし、翔君にしたって、恒例?のオリンピックの仕事があるしね?
会いたくても会えない、もどかしい夏になるのは明らかで…
そんな僕の気持ちを察した翔君が、僕にくれた特別な時間なんだ。
それに僕には3人が来るまでに、どうしてもやっておきたいことがある。
僕達のこの“海の見える家”に名前が出来たんだ。
その名も「Dream house」
名付けたのは相葉ちゃん。
ありきたりな名前だけど、僕らはこの名前が大好きだ。
だって、僕達の“夢”がた〜くさん詰まった家だからね。
で、僕は考えたんだ。
この家に僕達らしい、何かを作りたい、ってね。
翔君に相談したら、一緒に手伝ったくれる、って言ったのにさ…
翔君たら我慢がきかなくてさ…
結局何も手付かずのまま、僕は今翔君の腕の中にいる。
僕は翔君に相談したことを、少しだけ後悔した。