第10章 ♥“おめでた”ですよ? 「アンケート祭り222」
Dr.松本side
二宮君が検診台から変身を遂げた分娩台の上で四つん這いの姿勢になった。
当然だが、私の目の前には二宮君のプリンとした白いお尻がある。
「どれどれ、ちょっと失礼するよ?」
双丘を割り開くと、小さな蕾にしっかりと銜え込まれた紫色のアレがひょっこり顔を出す。
「二宮君、赤ちゃんはもうすぐそこまで来ているよ? さぁ、息んで~」
二宮君は大きく息を吸い込み、歯を食いしばった。
「んん…ん…っ、はぁ、はぁ、はぁ…」
「ほら、あと少し!」
相葉さんも爽やかな笑顔でエールを送った。
「さ、二宮君、もう一回だよ? はい、いきんで!」
二宮君がグリップをしっかりと握り直した。
そして大きく息を吸い込むと、悲鳴のような声を上げた。
「も、もぉ…、い~や~あぁぁぁぁっっっ…………‼」
瞬間、私の手の中にツルんと紫色したアレが落ちた。
生まれたばかりのソレは、重低音の産声を上げながら、私の手の中元気に暴れまわる。
「おめでとう、二宮君。ほら、とっても元気な赤ちゃんだよ?」
「ん…はぁ…、僕の…赤ちゃん…?」
「そうだよ、見てごらん?」
二宮君の手が生まれたばかりの小さな小さなソレを撫でた。
ふと隣を見ると、相葉君が顔をクシャクシャにして泣いていた。
鼻血を垂らしながら…