第10章 ♥“おめでた”ですよ? 「アンケート祭り222」
研修医 二宮side
医療機器メーカーの方だと言って紹介された相葉さんは、フルマラソンでもしてきたみたいに息を切らし、シャツは汗で素肌が透けていた。
「二宮君、すまないがちょっとここで待っていてくれたまえ」
そう言ってDr.松本は相葉さんの肩に腕を回し、隣の部屋へ入って行った。
しかしおかしな形の椅子だ。
それにこの部屋には見たこともないような機材が沢山並べられている。
多分産婦人科ならでは、の機材も少なくないんだろうな…。
ぼんやりと考えているうちに、身体がじわじわと熱くなっていくのを感じた。
「あれ、おかしいな…熱でもあんのかな?」
両手で頬を挟むと、顔がありえないぐらいに火照っているのがわかる。
それは顔だけじゃなくて、全身が熱を帯びたみたいに熱くて…
「えっ…、や、なに? なんで? …んん…」
僕の中心がもっこりと小高い山を作っていた。
触りたい衝動を必死で抑えるけど、どうしても勝てなくて、僕はとうとう中心に手を伸ばした。
「やぁ、待たせてすまなかったね…って、君? どうしたんだい、そんな所を触って?」
恥ずかしい所を見られた。
そう思ったら、余計に僕の熱はどんどん高まって行って…
「ん…はぁ…な…んで…もない…です…」
呼吸もだんだんと早くなっていった。
「真っ赤な顔をしているが、ひょっとして熱でもあるんじゃないか?」
Dr.松本の手が僕の額に触れた。