第10章 ♥“おめでた”ですよ? 「アンケート祭り222」
Dr.松本side
皆さんは“生命の現場”と聞いて、まず最初に何を思い浮かべますか?
そうです、『病院』です。
私、Dr.松本の職場は正にその“生命の現場”病院だ。
専門は産婦人科。
数ある診療科目の中でも、唯一生命の誕生に携わることの出来るのが、私が専門とする産婦人科だ。
私が産婦人科医になった理由?
それはやはり“生命の誕生の神秘”に興味を持ったから、なのだと思う。
母親の体内で、最初はほんの数ミリにも満たない小さな命が、十月十日の月日を経て一つの“人”としてこの世に送り出される…これを神秘と言わずして何と言う?
私は研修医時代、出産の神秘的光景を目の当たりにして以来、最高の産婦人科医になる事を夢見てきた。
そしてその夢を叶えた今、私の後継となるべき存在を私は求めている。
だがそれには優れた人材が必要な訳で…
そこで私が目を付けたのが研修医の二宮和也だ。
何人かの研修医の中から彼をセレクトしたのにはそれなりの理由があって、私の好みの容姿だったことが、一番の理由なのかもしれない。
彼なら私の後継に相応しい。
そう思った私は二宮を私の研究室に呼んだ。