第1章 空も飛べるはず
将来何になりたいか?
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そんな事は幼稚園生の頃にサッカー選手になりたい とか 、パイロットになりたい とか思って以来、ホントに 考えたことなかった気がする。
だいいち、今なんてあまりスポーツもしないし勉強も面倒いし 。
おおちゃんの事は嫌いじゃないけど、こういうちょっと 熱い系なところはすごくウザイんだよね。 そんなことを思いながら
『んじゃあ~、 社長とか。
ほら、俺って人にこうしなさいあーしなさいって言わ れるの嫌いだし。』
なんて とっさに適当な事を言ってみた。
すると先生はちょっと目を丸くして
『いいじゃないか!
やっぱりあるじゃないか、そんな立派な夢が!
きっとなれるよ。 俺は櫻井の可能性を信じてるんだよ ! 』
先生は翔の肩を掴むと、目を輝かせてる。