第9章 異国
息つく暇もない年末年始が
過ぎていく。
そんな忙しさも、苦にならなかったのは、
その後に楽しみが待ってるから..かな..
ニノは年末、少し鼻声で、風邪気味らしく。
「大丈夫??」
と心配して聞くと、
ニノ「旅行までには気合いで治すから♡」
そう言ってウインクした。
(ヤバい!!楽しみすぎる!!!!!!」
そんなこんなで、
ニノも気合いで風邪を治し、
いよいよ旅行当日。
俺たちは空港で待ち合わせていた。
ニノは予想通り、小振りのバッグで現れた。
ニノ「おはよ♡翔ちゃん」
「おはよー...荷物少ないな~」
ニノ「翔ちゃんこそ、何それ!?
そんなでかいの、あるんだね~!
引っ越しレベル!!」
そう言って笑った。
俺はその笑顔に、心拍数上がりまくりで..
「なんでだよ~!いろいろ必要かも..
って思うもの持ってくるとこーなる...
っーか、引っ越しレベルって、どんな
レベルだよ??
カズがなくて、俺が持ってるもんあっても
貸してやんねーし!!!」
ドキドキするのを誤魔化そうと、
分けわかんないことになってる俺に、
右腕で口元を隠してニノは笑う。
すべてお見通し!って顔して、
ニノは上目使いで俺を見た。
可愛いいたずらっ子みたいな目で...
(...かなわないな...)
俺も笑った。