第35章 深夜の訪問者
【 雅紀side 】
ちょっと揶揄っただけで、
真っ赤になってさ~…
ニノってこんなに可愛かったんだって、
翔ちゃんと付き合うようになってから知ったよ。
いや、待てよ?
翔ちゃんと付き合うようになってから
変わったのかな~?
昔のニノは、ちょっと冷めてて
小生意気なイメージだったけど。
翔ちゃんはどっから見てもノーマルだから、
ニノがいくら好きでも、
絶対ダメだって思ってた。
ニノが、翔ちゃんを好きなのは、
何となく分かってたけど…
まさか、ホントに告白するなんて
思わなかったし、
翔ちゃんがそれをOKするなんて、
信じられなかった。
だってさ、
これはニノには可哀想だから
言ってなかったけど。
ずっと前に翔ちゃんと飲みに行ったとき、
『男同士ってありか?』
って話をしたことがあった。
俺は、無いとは思うけど、絶対じゃない。
ってそう言ったら、
翔ちゃんは、『俺はないかな~?』
って…
そう言ったんだ。
だから、ニノに、やめとけ、って
そう言ってやりたかったけど。
俺の思い違いだったら大変だし、
まさか告白するなんて思ってもみなかったから。
翔ちゃんが、楽屋で
ニノの肩を引き寄せ、
『俺たち付き合ってるから』
って…そう宣言された時は、
ビックリして心臓が一瞬止まったよ。
でもさ…
良かったよね~
幸せそうで…
そんな痕付けられて、赤くなってて…
俺も嬉しいよ、ホントに。