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いつも貴方がいた【気象系BL】

第35章 深夜の訪問者


【 二宮side 】

翔が、木村くんに、俺たちの関係を
はっきりと話してくれた。

その事だけで、もう泣けるくらいに嬉しかった。

翔って、男子校出身のせいもあるのか、
上下関係にはきちんと線引きをして付き合う人で。

ちゃんとしている、と言えばそうなんだろうけど…

だからいつも、直ぐにタメ口みたいにしちゃう俺のことを、羨ましいって、そう言うけど…

翔には、俺みたいには出来ないよ…
って思う。

まあ、本人には言わないけどさ(^^;

育った環境があるんだと思う。
俺は、小さい頃から、じいちゃんの工場の従業員さんたちに可愛がられてて…

そんな大人たちにも、始めっから敬語なんか使わないからさ。そういうのが、当たり前だって思ってた。

だから、いつもきちんと年上の人を立てる、
そんな翔が、俺は好きなんだ。

周りの人に気遣いできて、
目上の人に尊敬を持って接する『お堅い櫻井翔』

……うまく言えないけどね…(^^;


「じゃ、そろそろ帰るか…」

立ち上がった木村くんに、

「あの…いろいろありがとうございました!
俺…この間木村くんが家に来たとき、
かずとのこと、隠してしまったこと、
後悔してました。

今日、ちゃんと話せて、よかったです!
これからも、かずのこと、よろしくお願いします!!」

深々と頭を下げる彼につられて、
俺も一緒に頭を下げた。

「ナリだけじゃなくて、櫻井、お前もな!!」

「は、はい!!是非!」

木村くんに言われて、
翔はホントに嬉しそうだった。


そして、
そんな二人を見ているのが、
なんだかくすぐったくって、
本当に幸せだった。



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