第35章 深夜の訪問者
「嘘っ!?マジで??」
仕事の合間に、控室で珈琲を飲みながら、
この間突然木村くんが来たことを松潤に話した。
「一瞬、何が起きたのか分かんなかったよ~」
「だろうね~急に来られたらビビるわ~…」
「だよな~」
そのくらい、俺たちの中で、
木村拓哉という存在は、別格だった。
かずは、そんな人にあんなに可愛がられてるんだから、
全く大したもんだよ…(^^;
「旦那としてはどうなの~?」
「はあ~?どうなのって、何が~?」
「いや、だってさ、普通に考えれば、
飲んだ後、その相手のマンションまで着いてくって、下心がなきゃしないでしょ?」
下心??………そんなはずは…
「ニノさ~、翔さんと一緒になって、
妙な色気が出ちゃってるから、気を付けないと」
「えっ?色気って…そんなこと…」
「分かってないのは翔さんだけだって!」
///そんな…そんなことって…?
「色白で華奢で、おまけにあの可愛い顔に
人懐っこさだよ~?
ソッチに興味ある人にとっては、堪らないでしょ~?」
「たまらない… …?」
「まあ、そんな心配しないで!
それを言うなら、翔さんだっておかまさんから大人気じゃん!同じだよ🎵」
俺は松潤が言ったことが、頭の中でぐるぐるしている。
『下心がなきゃ、着いて行かない』
まさか……
そっちは考えてみなかったよ…
木村くんが、かずを…?
だって木村くん、結婚してるし…
………でも……
もしかしたら………
小さな疑惑が浮かんだら、
俺はもう居ても立ってもいられなくて。
携帯を出してかずにLINEをしようと画面を開いた。
その時…
着信が……