第30章 エピローグ
〔二宮side〕
この人の隣は、
どうしてこんなに安心するんだろう。
たとえ、
宇宙から異星人が襲ってきたとしても、
翔さんは、俺のこと、守ってくれる...。
そんな気がするくらい、
彼の存在は頼もしい。
でも、それじゃダメなんだ。
俺だって、命に代えても、
彼のことを、守っていく。
ずっと前から思ってた。
彼は太陽で、俺は月...。
公の場で、隣に並ぶことはなくても、
月は、太陽の光がないと、輝くことはない。
櫻「カズ...」
......この呼び方は、アレを誘うとき♪
「....」
彼の熱い眼差しを感じながら、
俺はゆっくり彼の方を見る。
(ほらね。その目..
..見なくても分かってたよ)
何十回...何百回と、
この声と、この目に応えてきた。
そして、これからも応えていくんだろう。
『運命』なんてありきたりな言葉、
前の俺は信じちゃいなかった。
でも。
どんな回り道をしても、
俺たちは『この場所』に
たどり着いたんだろう....って思うよ。
『あの日』に戻るとしても、
同じ道、選ぶだろう。
翔。
いつも、貴方と、いる。
『この命、尽きるまで、
心も、身体も、
貴方と共にあろう』
ーendー