第29章 永遠
季節は巡り、
時は流れても。
貴方を苦しめるすべての存在から、
何に代えても、守ってく....。
真夏の、焦がすような灼熱の日差しからも。
真冬の、凍えるような冷たい北風からも。
この命が尽きるまで。
貴方と共にあろう。
健やかな時も
病める時も
富める時も
貧しき時も
生涯
彼を愛し
慈しみ
敬い
死がふたりを別つまで
変わることなく
愛し続けることを
誓います
こうして、
一緒にいられる今も、
時は静かに、
でも確実に流れていく。
たった今、話した言葉さえ、
もう、過去の中のひと駒に過ぎない。
『先のことは、誰にも分からない』
『永遠の愛なんて、存在しない』
確かに、そうかもしれない。
だからこそ、
今を。
一緒に居られる今、この瞬間を、
俺は信じたい。
絶対に、ではなく、
確かな『今』を
貴方と紡いでいきたい。