第29章 永遠
〔櫻井side〕
背中を向けたニノ...。
「カズ...」
そのまま、抱き寄せると、
『寝る』とか言ってたけ割には、
拒絶するわけでもなく、黙っている。
華奢な身体を、しっかり抱き締めると、
ニノはそのまま身を委ねている。
「これからもさ、
こうやって、ふたりで生きていこうな...
どんなことがあっても、俺の気持ちは生涯、変わることはないから。
カズだけを、これから先も、
愛してる。
俺の全てを掛けて、カズを守ってく。
たとえ、カズが俺のことを、
好きじゃなくなって...」
二「そんなこと!あるわけない!」
それまで、
黙って聞いていたニノが、
急に俺の方を向き直って、
大きな声で反論するから、
「やっ..、例えばの話だよ..もしもさ....」
すると。
二「例えばも、もしもも、
俺が、翔を嫌いになるとか、他の人を好きになるとか、絶対に、ないから!」
顔を近付けながら、
強い口調で言い切ったニノに、
俺は、ヤバい...感動した。
(By.小泉純一郎)
二「冗談でも、そんなこと、言わないでよ。」
そう言いながら、俺の胸に顔を埋めてきた。
「ごめん...。そんなつもりで言ったんじゃない」
俺は、ニノの髪の中に指を差し込み、
そっと鋤きながら、続けた。