第28章 船出
翌日は、ハリウッドやビバリーヒルズを
歩いて、のんびりしたロケをした。
残念ながら、ペアのリングは、
長めのチェーンに通して首に掛けた。
隠すこともないけど....
つまらない中傷や、くだらない下世話な
世間の目に、
わざわざ立ち向かって傷つくこともない。
翔さんがいれば、
それでいいって。
そう思うけど、大事にしたいんだ...
いやらしい好奇の目で、
見られたくない....
今は、
仲良しグループの中のふたりでいい...
それで、いいんだ.....今はまだ。
ショップで、
はしゃいだ声で彼が言う。
俺に着いてるカメラを連れて、
翔さんの元に行くと、
黒地に白い幾何学模様のパンツを、
俺に見せた。ブランドものの、
ビバリーヒルズ限定なんだとか.....
櫻「これさ....3人に買ってこーぜ!!
俺らの分も♪」
「マジで~?(笑)...でも、この模様って...」
櫻・二「布袋さんのギター!!!!」
2人の声は見事なシンクロ。
笑う俺に、彼はホントに楽しそうに、
櫻「うっかりコンサートで5人が揃いで
履いてたら、衣装さんの女の子、
ドン引きかも♪」
そう楽しそうに言う翔さん。
「ステージのMCで、ファンの子に
見せちゃう?きっと、ウケるって♪」
櫻「...寧ろ、こっちもドン引きか!?」
俺たちは腹を抱えて笑い合い、
そのパンツを5枚購入した。