第6章 嫉妬
「はぁ~...何やってんだよ...」
俺は、ため息と共に小さくつぶやいた。
ニノ「翔さん...」
ニノは俺を追いかけてきたんだ。
俺はニノに笑顔を見せた。
(ちゃんと笑えてるかな~?)
ニノ「観てくれたんだ...」
「よかったよ~♪感動したよ...
カッコいいね~、やっぱニノは...」
ニノ「びっくりした...観に行くなんて、
言ってなかったから...」
「あれっ?言わなかったっけ?」
焦りを隠せない俺に、
ニノは静かに言った。
ニノ「この後、翔さん家、行ってもいい??」
「えっ??...あ~..いいよっ!おいで」
このとき、はっきり気付いた。
ニノと2人になりたいって、
誰にも邪魔されず、
ニノを抱きしめたい...
そう思ってる自分に。
そして分かっていた。
俺は、映画の中の2人に
猛烈に嫉妬してたんだ。