第23章 激情
〔二宮side〕
「ふぁ~ぁ...」(力一杯の欠伸)
...おっと//いっけね~....
誰にも見られなかったよな...
この日、俺は早朝、
スペシャルドラマの撮影で、
都内の現場にいた。
連ドラのときみたいに、
毎日ではないにしろ、夜遅かったり、
こうしてとんでもない早朝だったりの
撮影が続き、俺は、少し疲れていた。
いや...
身体は、まだいい...
疲れたといっても、まだいける...
ただ.....
翔さんとの時間が、
めっきり取れなくなっていた。
俺のスケジュールを大体把握している彼は、
俺を誘って来なくなった。
というより、5人での収録翌日が、
こんな風に早朝ロケだったりすると、
俺が、何か言う前に、
櫻「明日も早いんでしょ?身体、大丈夫?
早く寝た方がいいよ。」
と優しく気遣ってくれ、
『一緒にいたい』って言うひとことを、
飲み込むしかない状況になってしまうんだ...
まあ、翌朝、俺も4時起きだと、
彼にも迷惑をかけるだろうと思うと、
何も言えなかったんだけどね。
そんなある日。
俺は久しぶりに時間が空き、
丸一日近く自由に出来ることになった。
以前の俺なら、これ幸いと
ゲームをして過ごすだろうが、
もちろん俺は、翔さんに連絡した。
『今日の午後、空いたよ♪』
するとしばらくして、返信が...
『俺は雑誌の撮影が5時には終わるよ。
家で待ってて♡』
(やった♡♡♡)
俺は、久々に彼の腕に抱かれることを想像し、
無意識にニヤけてしまい。
『夕飯作って待ってるよ♡』
と返した。