第20章 未来
〔櫻井side〕
1月にしては暖かい..
絶好のドライブ日和って感じだ。
二「あっ!!ディズニーランドだ!!
混んでるのかなぁ~...」
「行きたいの??」
二ノがはしゃいで言うから、聞いてみた。
二「えっ??....や~、行きたいけど、
無理でしょ。」
「そーだなぁ...楽しむっつーのは、
無理だよね~...すげー変装しても
逆に目立つだろうしね...」
二「じゃあさ///海外の、
ディズニーランド、行こうよ!!!」
「おー!!それならいいかもね~。
今度、行こうか!!」
俺たちは、車で海に向かっていた。
昼間のデートは久しぶりで、
それだけでテンションが上がる。
湾岸道路は、思いのほか空いていて、
気持ちよく車は滑っていく。
今日は、特にここへ行く...
と決めていた訳じゃない。
俺らしくない、って思うけど。
二ノが、気の向くままに
ドライブしたいって、そう言うから、
『たまには、それもいいかな...』
と、ノープランで出掛けてきた。
俺的にはノープランって、不安だけど、
隣に二ノがいれば、
他は別に何でもよかったから...
二「.....」
不意に、二ノが俺の左手を握ってきた。
一瞬、驚いたけど、
俺も、しっかり握りかえす。
その温もりに、不覚にも目頭が熱くなる。
(なんか、俺...大丈夫かなぁ...)
我ながら、こんな些細なことで
感動しちゃってる自分に驚く。
ちょっと、思うところあって、
心が敏感になっていたのかもしれない...