第18章 信愛
〔櫻井side〕
もう余裕がない。じらす振りで、
実はじらされているのは俺の方...
ニノの身体に触れながら、
否応にも、下半身に熱が集まってくる。
いっぱいいっぱいの自分が可笑しくて、
笑えた。
ニノは、自分のことを笑ったと思ったのか、
真っ赤になっている。
『そうじゃないよ...余裕のなさを、
ニノに覚られたくないんだ....』
ニノ自身から溢れてくる液を指に取り、
ニノに見せると、もうそれを恥じて
目を反らすことはしないニノは、
熱い目で俺を見つめる。
その先を求めるときの目だ。
俺はその目に少しだけ頷いて、
「あし...ひろげてみ..」
その言葉に、ニノは顔を背けたけど、
ゆっくりと両脚を開いた。
その羞恥にゆがむ顔が、俺を更に興奮させる。
指についた液体を後ろのそこに塗りながら、
指を中に入れる。
そこは吸いつくように絡みつく。
「...カズ...いい?」
余裕がないこと、もうバレてもいい....
早くニノとひとつになりたい..
二「...もう..イレて..」
その瞬間、ニノの目からは
大粒の涙がこぼれ落ちた。