第17章 忘却
〔櫻井side〕
翌朝、目を覚ますと隣にニノはいなかった。
リビングに行くと、朝食を作っているニノは
機嫌よく鼻歌を歌っている。
俺に気づいて、ちょっと恥ずかしそうに
照れ笑いを浮かべ、
二「おはよ♪翔...一緒に食べよ~!!」
と皿を2枚持ってくる
「なんかさぁ~奥さんみたいだね♪」
そう言ってニノの頬にキスをすると、
ニノは真っ赤になって、
「また、すぐ、そーいうこと、
言うんだから...」と笑った。
「スクランブルエッグ、うまっ!!」
二「生クリーム入れたからかな~♪」
そう言って、ちょっとドヤ顔のニノ...
「生クリームなんて、俺んちにあった??」
二「ふふっ...昨日、帰りに買ったんだよね~。
よかった~...櫻井翔が、
違いの分かる男で…笑」
「もう、俺...カズ、嫁にもらうわ!!」
ニノは、その言葉に、首まで赤くして、
二「あのさ...そう言うこと、
簡単に言ったら、ダメだって...」
と目を伏せた。
(なんだ//それ//可愛すぎる♡♡)
俺はたまらずニノの腕を引き寄せ、
唇を奪った。
スクランブルエッグ味(生クリーム入り)の
濃厚なキス....♡
二「..んん//」
隙間から舌を入れて、
ニノの舌に巻き付けると、
ニノから甘い吐息が漏れる。
先に進もうとする俺を、やんわりと制止し、
二「もう、出掛けなきゃ...」
と上目遣いで俺を見上げた。
お預け食らった俺は、
「今日も、来いよ!」と誘う。
二「今日は、一緒の仕事じゃないけど...」
(こいつ、わざとだ!!!)
悪戯っぽく笑いながら、言うニノに、
「来るって言わなきゃ、離さないよ~」
(何、甘えてんだ...俺//)
ニノは笑って
「ハイハイ...じゃ、来ますよ♪」と言った。
.....でも、その約束は、
叶わなかったんだ....