第14章 盲目
激しくも甘い情事の後、
俺の胸に身体を預けて寄り添うニノ...
『好きすぎる』と言った愛しい人が、
俺の腕の中にいる。
喧嘩らしい喧嘩はしたことがなかった。
今回のことを喧嘩と呼ぶのは、
少し違う気もするけど、
これ以上近付かないだろうと
思っていた二人の距離が、
また少し縮まったような...
そんな気がしていた。
「カズ...これからは何でも言えよ...
黙ってられんのが、一番困るよ~」
ニ「うん...努力は...してみる..」
「努力とか、そんなん、いらないでしょ~」
そう言って笑うと、ニノは顔を起こして、
ニ「いるの!!!」と少し膨れた。
(また、そーいう顔する!!!
もっかい、襲うぞ!!!)
ニ「でもさぁ...普通、言わなくても
あの状況なら、分かるよね...」
「はあ??分かんないよ..全然//」
ニ「大体さぁ、翔は、
いつも鈍すぎるんだよね//」
(可愛いけど♡)
俺が悪いみたいに言い出したニノの口を、
自分の口で塞いで黙らせた。
無理やり閉じた唇をこじ開け、
舌をねじ込んでやると、
不意をくらったニノは、
ニ「あっ...んん...」
と迂闊にも甘い声を漏らし、
自ら顎を上げて、更に激しいキスを強要する。
(ニノは明日休みらしいけど、
俺午後から撮影だから...)
な~んて、頭ん中で
ちょっと小言を言いながら、
俺たちは2ラウンド目に突入する。