第10章 誕生
「はぁっ、はぁっ…!」
分娩室の前に駆け付けると、全員が既に揃っていた。
翔父「潤くん」
「はぁっ…ふぅっ…お義父さん…翔は…子供は…」
翔父「まだ…産まれてない。出血が多くて時間が掛かってるらしいんだ」
「出血って…何で…」
翔父「分からない。産気付いたのも突然だったからな…ここに来る途中に出血が始まって…出産が長引く様だと危険だと…」
「………」
翔母「大丈夫よ。きっと元気な赤ちゃん産むわ」
「はい…そう信じてます」
その時、分娩室の扉が開き、看護師さんが出て来た。
看護師「ご主人は来られましたか?」
「はい!俺です」
看護師「こちらにどうぞ。奥様待ってます」
「はい!」
潤父「潤。しっかりな」
「ありがとう」
俺はそのまま看護師さんに着いて、着替えた後、分娩室へと入った。