第61章 Confession
ー潤sideー
翔「潤起きて。ほら…」
心地いい声が聞こえて目を開けると…微笑みながら俺を覗き込む翔の姿があった。
「………何時…?」
翔「もうすぐ11時だよ」
「………そっか。おはよう」
翔「うん。おはよう」
ベッドに腰掛ける翔の腰に手を回す。
顔を埋めると思いきり深呼吸した。
翔「起きないの?」
「んー…もう少し」
翔「あっ…」
そのまま翔を引き寄せると俺に倒れてくる。
翔「夕方から仕事でしょ。疲れるよ?」
「体力は有り余ってるから…」
そう言うと翔が嬉しそうに微笑む。
翔「こんな朝…久し振りだね」
「うん…幸せだよな。俺達」
翔「うん。幸せ」
翔を仰向けにすると首に手を回してくる。
翔「う、ん…」
唇を重ねながら翔の服を脱がせ始めると翔も俺のスエットを脱がせた。
俺達にいつもの日常が戻ってきた。
息子を送り出した後、奥さんを抱き締めるこの時間。
もう絶対手離したくない。
やっと取り戻したんだ。
どうやってでも壊さない。
………でも…やっぱり…
翔「潤…?」
「え?」
翔「どうしたの?」
我に返ると翔が心配そうに見つめていた。
「あ、いや…」
翔「………本当に?」
「………ごめんな今まで」
翔「謝らないで。俺も悪かったんだもん」
翔がそう言ってくれる度に幸せで…そして苦しかった。
「愛してる…」
そして俺はまた翔に口付けた。