第60章 Prelude to collapse
智「………おいらだって何人からビンタくらったか覚えてない。でも痛くなかった。何とも思わなかった。かずだけだったよ。それでも…ちゃんと向き合うまで時間掛かった。でも…かずだけだよ愛したのは」
潤「そっか…」
智「だから…智香の事が分かった時…ギリギリまでかずに隠す事考えてた。けど…出来なかった。もし言わずにいたら…智香を引き取らないままでいたらそれはそれで幸せだったんだと思う。けど…智香と向き合って…かずと何度も何度も話してぶつかって…今がある。おいらのエゴだってのも分かってる。最低だよな…他所に産ませた子供…かずに背負わせて。きっとかずは…血の繋がらない分今でも苦労してると思う。それでもあいつは…智香を娘だって…亜香里と自分の娘だって…言ってくれてる。ちゃんと養子縁組してさ…」
「………」
智「あれがあったから今があるんだよな…」
潤「………りーだーは…言うべきだって思う?」
智「………それは分かんねぇよ。でも…きっともし話したとしても…2人にとって1番ベストな方法が見つけるしかないんじゃねぇかって事」
潤「そうだよな…」
智「でも…犯してしまった事の罪は…ずっと背負っていかなくちゃなんねぇぞ。言うにしても言わないにしてもな」
潤「うん…分かってる」
「………りーだー…」
智「ん?」
「りーだーって…やっぱりりーだーだねぇ」
智「何だそりゃ」
潤「うん。ありがとう…りーだーも相葉くんも」
「いいよ。とりあえず飲もう」
そしてこの日も遅くまで3人で語り合った。