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君と僕の見ている風景【気象系BL小説】

第58章 cleavage


どうして…こうなってしまったんだろう。


潤の人生を共有する様になって…どれ位たったのか。


隣には…いつも潤が居た。


『翔くん』
『翔くん可愛いね!』
『翔くん好きだよ』


懐こくて可愛い弟みたいで…。


『翔』
『愛してる』
『結婚して下さい』


いつの間にか…男になっていて。
大好きになった。


初恋は実らないなんて言うけれど…俺は…初恋の人と結婚した。
潤に身も心も…俺の人生その全てを捧げて来た。
潤しか居ない。


喧嘩も数えきれない位沢山した。
でも…直ぐに仲直り出来た。
喧嘩しても潤はいつも側にいてくれた。


………初めてだった。
あんな風に…潤に拒絶されたのは。


真央ちゃんとの事…言い過ぎたから?
だから斗真との事…。


斗真と真央ちゃんは違う…。
それは分かってる筈なのに。


でもさっきの電話聞かれてたなんて…。
どうして部屋に入って来てくれなかったの。


普通なら…そのまま俺を押し倒して…嫉妬丸出しで…「翔は俺のもんだ」って…キスして…そのまま…。


どうして…何も言わずに出て行こうなんて…。


それだけ…怒ってるって事…?


せめて…ちゃんと話聞いてくれれば…。


虎鉄を抱き締めたまま俺は…その場に座り込んだ。
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